毎朝5時、ニッポン放送の「朝ぼらけ」を聴くのが日課になっています。今週のテーマは「遠くへ行きたいと思ったこと」。その言葉に、ふと自分のこれまでと今を重ねてみたくなりました。
数年前、父が夜中に体調を崩し、救急車で運ばれることが何度かありました。あの頃の不安は、今でも胸の奥に残っています。それ以来、寝酒や晩酌はやめました。夜は静かに過ごすようになりました。
今では両親とも元気にしていますが、車椅子での生活になりました。買い物は生協などを利用し、日曜日には母を連れてAコープへ買い出しに行くのが恒例になりました。車椅子を押しながら、季節の野菜や果物を選ぶ時間も、今では大切なひとときです。
かつては、両親と一緒に車で遠くへ出かけることが楽しみでした。山や海、道の駅…。今はそんな遠出はなくなりました。私自身も、夜は家にいるようにしています。
通勤に片道1時間。仕事をして、また1時間かけて帰宅。両親と食事をし、テレビを見たり本を読んだりして眠る。そんな短調な毎日が続いています。
でも、たまに思うのです。「遠くへ行きたい」と。どこかの日本旅館で、上げ膳据え膳のもてなしを受けながら、温泉に浸かってぼんやりしたい。そんな思いが、ふと心をよぎります。
遠くへ行くことは、物理的な距離だけではなく、心の距離でもあるのかもしれません。今の生活も、きっと「遠くへ来たものだ」と言えるのかもしれません。あの頃とは違う場所に、違う時間に、私は立っている。
それでも、いつかまた、ほんの少しだけ遠くへ。心と体を休める旅に出られたらいいなと思っています。