読書」カテゴリーアーカイブ

読書、本について

『うわばみ勘兵衛 将軍の居酒屋』──江戸の酒場に宿る、人の温度と静かな強さ

中岡潤一郎『うわばみ勘兵衛 将軍の居酒屋』を読み終えた。 ページを閉じたあと、しばらく“江戸の夜の匂い”が残るような、不思議な余韻がある。 物語の舞台は茅場町の居酒屋『みつば』。 暖簾をくぐると、湯気と酒の香り、そして人… 続きを読む »

大江戸に科学が差し込む瞬間のワクワク

『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう』第1巻レビュー 江戸の町に“科学捜査”という異物が落ちてきたら、どんな物語が生まれるのか。 そんな問いに真正面から挑んだのが、山本巧次『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう』だ。 第1巻を読み… 続きを読む »

横浜旅行の記憶と新・御宿かわせみ3花世の立春

新・御宿かわせみ 花世の立春 表題作「花世の立春」では、花世と源太郎が「立春に結婚しましょう」と急に祝言を決意し、わずか7日後に婚礼を迎えるという展開。若い二人の門出が描かれ、シリーズの大きな節目となっています。 花世は… 続きを読む »

📖 記憶がつくる読書の風景

〜『平家伝説殺人事件』を再読して〜 三十数年前、浅見光彦シリーズに夢中になっていた頃の記憶が、ふと蘇った。今回、電子書籍で『平家伝説殺人事件』を読み返したのだが、ページをめくるたびに、当時の空気や感情が静かに立ち上がって… 続きを読む »

忘れものがつなぐ記憶──『新・御宿かわせみ2 華族夫人の忘れもの』を読んで

朝のコーヒーを淹れながら、ふと読み終えたばかりの『新・御宿かわせみ2 華族夫人の忘れもの』の余韻が胸に広がる。明治の東京を舞台にしたこのシリーズは、旧幕時代の香りを残しながらも、新しい時代の息吹を感じさせてくれる。とりわ… 続きを読む »

失われた風景と、再構築される記憶──『上野谷中殺人事件』を読みながら

浅見光彦シリーズといえば、旅情と人情が交錯する地方の風景が魅力だ。だが『上野谷中殺人事件』には、旅がない。舞台は東京の下町、谷中。再開発に揺れる地域の葛藤が描かれ、光彦は“旅人”ではなく“都市の観察者”として事件に向き合… 続きを読む »

🏮文明開化の風に揺れる心──『新・御宿かわせみ』第一巻を読んで

明治という時代は、ただ「新しい」だけではない。江戸の暮らしに根ざした感覚が、少しずつ揺らぎ、変わっていく。その揺らぎの中にこそ、人の心の葛藤や希望がある──そんなことを教えてくれるのが、平岩弓枝『新・御宿かわせみ』第一巻… 続きを読む »

🐶『大富豪同心 21 お犬大明神』レビュー:美鈴の嫉妬がかわいすぎる!卯之吉、今度は犬に夢中?

江戸の町を舞台に、奇想天外な同心・卯之吉が活躍する『大富豪同心』シリーズ。ついに21巻に突入した今作『お犬大明神』は、これまでとはひと味違う展開が待っています。 🏠 吉原から役宅へ——舞台が変われば空気も変わる これまで… 続きを読む »

📖リーディンググラスと「逆説の日本史」──読書の灯が再びともるとき

長らく積読状態だった本が、ようやく日の目を見た。 理由は単純で、しかし私にとっては大きな変化だった。老眼が進み、小さな文字がどうにも読みにくくなっていたのだ。ページを開いても、文字が霞んで見える。紙の本を読むという習慣が… 続きを読む »

「名探偵にさよならを」──記憶と推理の果てにあるもの

小西マサテルさんの『名探偵にさよならを』を読了しました。シリーズ三部作の完結編にふさわしく、静かで深い余韻が残る一冊でした。 物語の中心にいるのは、認知症を患いながらも推理を続ける祖父と、その孫・楓。彼らが紡ぐ謎解きは、… 続きを読む »