2024年に公開された話題の映画『ラストマイル』についてレビューします。物流という日常の裏側に潜む緊張感と、人間の尊厳を描いた社会派サスペンス。観終わった後、しばらく心がざわつきました。何気なく使っている通販のセンターがこんなにたくさんの人がいるのだと改めて思いました。
あらすじ:爆弾が届いた日から始まる4日間
物語は、ブラックフライデー前夜に届いた段ボール箱が爆発するという衝撃的な事件から始まります。やがてそれは、日本中を恐怖に陥れる連続爆破事件へと発展
舞台は関東の物流の大部分を担う巨大倉庫。新任センター長・舟渡エレナ(満島ひかり)は、チームマネージャー・梨本孔(岡田将生)と共に、物流を止めずに事件の収束を。
見どころ①:物流という「ライフライン」の描写
この映画の最大の特徴は、物流を「現代社会の血管」として描いている点です。
爆弾が仕掛けられた荷物が次々と配送される中、物流を止めることのリスクがリアルに描かれます。病院の薬、生活必需品、そして人々の想い——すべてが物流に乗って運ばれているという事実に、改めて気づかされました。
見どころ②:人間ドラマと社会問題の融合
犯人は、かつて物流倉庫で働いていた女性・筧まりか。彼女の恋人・山崎佑は過労と精神的な追い詰めで倉庫内から飛び降り、植物状態に。
彼女はその復讐として爆弾を仕掛けるという悲劇的な背景を持ちます。ロッカーの裏に残された数式が、彼の「物流を止めたい」という切実な願いを象徴しているのです。
見どころ③:豪華キャストとクロスオーバー演出
『アンナチュラル』『MIU404』のキャストが多数登場し、ファンにはたまらない演出も。
シェアード・ユニバースとしての世界観が広がり、物語に厚みを加えています。特に、UDIラボのメンバーやMIUの刑事たちが登場するシーンは、思わず「おおっ!」と声が出ました。
感想:物流の現場に光を当てた意義ある作品
この映画が伝えたかったことは、「人を蔑ろにしてはいけない」というメッセージだと思います。
便利さの裏には、働く人々の苦労と犠牲がある。物流が止まることのリスク、そしてそれを支える人々の尊厳を、私たちはもっと意識すべきなのかもしれません。
まとめ:ラストマイルは、私たちの「当たり前」を問い直す映画
『ラストマイル』は、ただのサスペンスではありません。現代社会の構造と人間の心の奥底にある葛藤を描いた、深く考えさせられる作品です。
観終わった後、ネット通販でポチる前に、少しだけ立ち止まって考えてみたくなりました。
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