― 百田尚樹『モンゴル人の物語2』を読んで ―

投稿者: | 2025年8月31日

🏇 モンゴル帝国の西方遠征を描く壮大な叙事詩

歴史の中で、これほどまでに広大な領土を築いた人物がいただろうか。チンギス・ハン――その名は、征服者としてだけでなく、国家の創造者としても語り継がれている。

百田尚樹氏の『モンゴル人の物語2』は、そんなチンギス・ハンの西方遠征、特にイスラム王朝ホラズム・シャー朝との壮絶な戦いを中心に描かれた作品です。前作に続き、史実に基づいた緻密な描写と、百田氏ならではの語り口が光る一冊となっています。

🔥 ホラズム・シャー朝との激突

金朝を制圧したチンギス・ハンは、次なる標的を西方に定めます。イスラム世界の強国ホラズム・シャー朝との戦いは、単なる軍事衝突ではなく、文化・宗教・政治が交錯する壮大なドラマ。

この遠征では、モンゴル軍による徹底した虐殺が行われたことも記録されています。都市ごと消滅させるような無慈悲な戦略は、恐怖による支配を可能にし、結果として史上最大規模の帝国を築く原動力となったのです。

📚 百田尚樹の語りが光る

百田氏は、単なる歴史の羅列ではなく、登場人物の心理や戦略の背景にまで踏み込んで解説します。チンギス・ハンの冷徹さ、決断力、そして時に見せる人間味――それらが巧みに織り込まれ、読者はまるでその時代に立ち会っているかのような臨場感を味わえます。