雪の小布施と見られなかった北斎――映画『HOKUSAI』を観て思い出した旅の記憶
3月の小布施は、宮崎育ちの私にとってまるで異国だった。 春の気配が漂うはずの季節に、雪が舞い、吐く息は白く、指先はかじかんだ。 あの日、私は北斎館を訪れた。だが、運悪く改装中。館の扉は閉ざされ、北斎の絵に触れることは叶わ… 続きを読む »
3月の小布施は、宮崎育ちの私にとってまるで異国だった。 春の気配が漂うはずの季節に、雪が舞い、吐く息は白く、指先はかじかんだ。 あの日、私は北斎館を訪れた。だが、運悪く改装中。館の扉は閉ざされ、北斎の絵に触れることは叶わ… 続きを読む »
浅見光彦シリーズといえば、旅情と人情が交錯する地方の風景が魅力だ。だが『上野谷中殺人事件』には、旅がない。舞台は東京の下町、谷中。再開発に揺れる地域の葛藤が描かれ、光彦は“旅人”ではなく“都市の観察者”として事件に向き合… 続きを読む »