読書」カテゴリーアーカイブ

読書、本について

📖 記憶がつくる読書の風景

〜『平家伝説殺人事件』を再読して〜 三十数年前、浅見光彦シリーズに夢中になっていた頃の記憶が、ふと蘇った。今回、電子書籍で『平家伝説殺人事件』を読み返したのだが、ページをめくるたびに、当時の空気や感情が静かに立ち上がって… 続きを読む »

忘れものがつなぐ記憶──『新・御宿かわせみ2 華族夫人の忘れもの』を読んで

朝のコーヒーを淹れながら、ふと読み終えたばかりの『新・御宿かわせみ2 華族夫人の忘れもの』の余韻が胸に広がる。明治の東京を舞台にしたこのシリーズは、旧幕時代の香りを残しながらも、新しい時代の息吹を感じさせてくれる。とりわ… 続きを読む »

失われた風景と、再構築される記憶──『上野谷中殺人事件』を読みながら

浅見光彦シリーズといえば、旅情と人情が交錯する地方の風景が魅力だ。だが『上野谷中殺人事件』には、旅がない。舞台は東京の下町、谷中。再開発に揺れる地域の葛藤が描かれ、光彦は“旅人”ではなく“都市の観察者”として事件に向き合… 続きを読む »

🏮文明開化の風に揺れる心──『新・御宿かわせみ』第一巻を読んで

明治という時代は、ただ「新しい」だけではない。江戸の暮らしに根ざした感覚が、少しずつ揺らぎ、変わっていく。その揺らぎの中にこそ、人の心の葛藤や希望がある──そんなことを教えてくれるのが、平岩弓枝『新・御宿かわせみ』第一巻… 続きを読む »

🐶『大富豪同心 21 お犬大明神』レビュー:美鈴の嫉妬がかわいすぎる!卯之吉、今度は犬に夢中?

江戸の町を舞台に、奇想天外な同心・卯之吉が活躍する『大富豪同心』シリーズ。ついに21巻に突入した今作『お犬大明神』は、これまでとはひと味違う展開が待っています。 🏠 吉原から役宅へ——舞台が変われば空気も変わる これまで… 続きを読む »

📖リーディンググラスと「逆説の日本史」──読書の灯が再びともるとき

長らく積読状態だった本が、ようやく日の目を見た。 理由は単純で、しかし私にとっては大きな変化だった。老眼が進み、小さな文字がどうにも読みにくくなっていたのだ。ページを開いても、文字が霞んで見える。紙の本を読むという習慣が… 続きを読む »

「名探偵にさよならを」──記憶と推理の果てにあるもの

小西マサテルさんの『名探偵にさよならを』を読了しました。シリーズ三部作の完結編にふさわしく、静かで深い余韻が残る一冊でした。 物語の中心にいるのは、認知症を患いながらも推理を続ける祖父と、その孫・楓。彼らが紡ぐ謎解きは、… 続きを読む »

「名探偵じゃなくても」──老いと記憶の中に宿る、静かな推理の力

小西マサテル著『名探偵じゃなくても』は、認知症を患う祖父が、鋭い観察力と人間理解で事件の真相に迫る、静かな余韻を残すミステリーです。 タイトルにある「名探偵じゃなくても」という言葉は、単なる謙遜ではなく、“誰にでも見える… 続きを読む »

「勧善懲悪でスキッと、人情噺でほろっと」──時代小説の醍醐味を味わう一冊

史実に忠実な歴史小説も良いけれど、時代小説を読むならやっぱり、 悪は懲らしめられ、善が報われる「勧善懲悪」でスカッとしたい。 そして、登場人物の哀しみや優しさに触れて、ほろっと涙する人情噺が欲しい。 文章は軽快で読みやす… 続きを読む »