みなさん、こんにちは。
今朝の空は、なんとなくどんよりとした曇り空。
遠くにある台風6号の影響が少しずつ出始めているのか、窓の外からは時折、ざわざわと木々を揺らす風の音が聞こえてきます。
お出かけをするには少し億劫な、そんな日曜日の朝。
私はお気に入りのマグカップに淹れたての珈琲を注ぎ、こんがりと焼けたホットサンドを頬張りながら、リビングのソファでゆったりとした時間を過ごしています。
こんな日に手にするのは、心に優しい光を灯してくれる特別な一冊。
ももいろクローバーZの百田夏菜子さんが紡ぐ、初のフォトエッセイ『この道をゆけば』です。
外の景色はちょっぴり暗くても、この本のページをめくるたびに、胸の奥にぽっと温かい太陽が昇っていくような――。今回は、そんな愛おしい本のエッセンスを、珈琲の香りとともにお届けします。
ページをめくって出会った、あの頃のきらめき
ホットサンドをひとくち齧り、珈琲をすすりながらページをめくっていくと、思わず手が止まる素敵な対談に出会いました。
それは、テレビプロデューサー・佐久間宣行さんとの、ももクロ初期の頃のお話。
バラエティ番組の荒波のなかで、まだ何者でもなかった彼女たちが、全力で、がむしゃらにぶつかっていったあの時代。佐久間さんの視点から語られる当時の夏菜子ちゃんの姿や、今だから明かされる舞台裏の空気感は、読んでいて胸がキュッとなるほど愛おしいものでした。
テレビの画面越しに観ていたあの頃の記憶が、文字を通じて鮮やかによみがえってきます。
当時はきっと、本人たちも周りの大人たちも、目の前のことに必死だったはず。それなのに、振り返る言葉の端々からは、トゲトゲした苦労話ではなく、どこかクスッと笑えて、じんわりと温かい「青春のにおい」が漂ってくるのです。
佐久間さんの温かい眼差しと、それに応える夏菜子ちゃんの素真面目で素直な言葉。
たくさんの経験を重ねて大人になった今も、彼女の根底にある「周りを照らす太陽のような純粋さ」は、あの頃から何も変わっていないんだな、と気付かされます。
「みんなで育てる」という、温かい連鎖
なかでも特に私の心が動かされたのは、映画監督の本広克行さんが、色々な人に声を掛けて彼女たちのライブへ足を運んでもらうように動いていた、というエピソードです。
「この子たちを観てくれ」と、周りの大人たちを自ら巻き込んでいく熱量。
ももクロの歴史は、ただ彼女たちががむしゃらに走ってきただけではなく、その純粋なきらめきに魅せられた大人たちが、まるで我が子や大切な宝物を育てるようにして、一緒に紡いできたものなんだな、と深く腑に落ちました。
佐久間さんや本広監督のように、エンターテインメントの一線で活躍するプロフェッショナルたちが、これほどまでに熱くなる。それはきっと、夏菜子ちゃんたちがいつでも「本気」で、周りの人の心を動かす魔法を持っていたからに違いありません。
気がつけば、窓の外のどんよりとした曇り空のことを忘れて、文字の世界にすっかり引き込まれていました。
読み終えて、心に青空が広がる
気がつけば、淹れたての珈琲はすっかり無くなり、ホットサンドもお腹の中に収まっていました。
外は相変わらず台風の曇り空で、ざわざわと風が鳴っています。
けれど、本を閉じた私の心の中には、まるで夏の終わりの澄み切った青空のような、爽やかで温かい風が吹き抜けていました。
百田夏菜子ちゃんというひとりの女性が歩んできた道、そしてこれから歩んでいく道。
そのきらめきを少しだけお裾分けしてもらったような、そんな贅沢な日曜日の朝です。
もし、最近ちょっと心が曇り模様だなと感じる方がいたら、ぜひこの『この道をゆけば』を開いてみてください。
きっと、あなただけの優しい晴れ間が、そこに見つかるはずですよ。